Cowgirl Dreamin

 

オリジナル発売日:1997.2.28

発売中のCDTOCT-9830 [EXPRESS/TOSHIBA EMI]

 

【収録曲】

 

1.

ありのままを抱きしめて

 

 

6.

忘れかけたあなたへのメリークリスマス

......sr

2.

Cowgirl Blues

......t

 

7.

Midnight Train

 

 

3.

告白

......st

 

8.

最後の嘘

......stvr

 

4.

Moonlight Legend

......st

 

9.

Called Game

 

 

5.

別れのビギン

......t

 

10.

まちぶせ荒井由実

.....stvr

 

 

a…オリジナルアルバム未収録、s…シングルカットされた曲、t…テーマソング、CM曲など、

v...ビデオクリップの作られた曲、数字...その数字回数目のアレンジ、r...リミックス

 

【収録曲備考】

2.

t

97年 三菱自動車「RVキャンペーン」CMソング。

3.

s

t

v

97 30枚目のシングルとしてリリース。

97 NTVドラマ「Shin D ・告白」主題歌。

PV情報はこちら

4.

t

96年 キリン「キリンラガービール」CMソング。

5.

t

96年 コクド「苗場プリンスホテル」CMソング。

6.

s

r

29枚目のシングル「最後の嘘」のカップリング曲。

シングルとはミックスが違う。

8.

s

t

v

r

96 29枚目のシングルとしてリリース。

96 TBSドラマ「ひとり暮らし」主題歌。

PV情報はこちら

シングルとはミックスが違う。

10.

 

s

t

v

r

75年三木聖子に提供した曲のセルフカヴァー。石川ひとみがカヴァーしたものがヒット。

9628枚目のシングルとして荒井由実名義でリリース。

NTVTVおじゃまんぼう」エンディングテーマ。

PV情報はこちら   振付は土井甫。現在公開されているPVからは外されているが、PVのおまけには彼が登場するシーンも。

シングルとはミックスが違う。また曲のあとに「最後の嘘」のオケの一部がアルバム全体のエンディングのように収録されている。

初期の告知ではこれが11トラック目になっていた。    (ただし配信ではカットされています)

 

 

【リリースデータ】 (ディスクナンバー * 発売日 * 発売元 *表示価格)

 

CD
TOCT-9830
1997.2.28 * エキスプレス/東芝EMI * \3,000(2,913)


Cassette Tape

TOTT-9830 1997.2.28 * エキスプレス/東芝EMI * \2,800(2,718)
巻きジャケット。日本盤のカセットの発売はこれが最後。

 

CD(香港盤、台湾盤)
7 2438 56507 2 7
* エキスプレス/EMI HONG KONG(香港)、EMI百代(台湾)

初の海外正規盤のアルバム発売。ユーミンのキャッチコピーは「新音楽女王」...ニューミュージック女王ってこと?

香港盤、台湾盤は共通型番。ただし、これはバーコード番号で、この頃のアジア圏のEMIには日本的な商品型番という概念がなかった模様。

1.抱緊真實的我  2.Cowgirl Blues  3.表白  4.Moonlight Legend  5.分手的開始
6.
在快樂聖誕憶起將忘的你  7.Midnight Train  8.最後的謊話  9.Called Game  10.等待
■香港盤

帯やジャケットに世界共通のEMIロゴ。中ジャケ写真のカラートーンが独特。

■台湾盤

帯やジャケットに赤いEMI百代ロゴ。台湾語の歌詞カード付き。

※ 朝日新聞の記事によるとタイでも発売があったようだが本サイトでは未確認。 

 

Cassette Tape(香港盤)
7 2438 56507 4 1
* エキスプレス/EMI HONG KONG

 

CD(期間限定発売)
TYCT-69058 * 2013.10.2 * ユニバーサルミュージック * ¥1,980
詳細→再発復刻リスト

 

PC配信

2018.9.24 Universal Music LLC / EMIレコード・ジャパン

423曲を一斉配信 詳細→再発復刻リスト

    

ハイレゾ配信

2019.9.18 Universal Music LLC / EMIレコード・ジャパン

423曲を一斉配信 詳細→再発復刻リスト

 

 

【クレジット】

 

All songs & lyrics written by

Yumi Matsutoya

except "MATIBUSE" written by

Yumi Arai

All songs arranged by

Masataka Matsutoya

 

Keyboards & Programming:

Synthesizer Programming & Operating:

Drums:

Hi-Hats & Cymbals:

Bass:

Wood Bass:

Electric Guitars:

 

Acoustic Guitar:

Percussion:

 

Trumpet / Flugel Horn:

Horn Arrangement:

 

Sax:

Flute:

 

Violins:

 

 

 

Violas:

 

Cellos:

 

Conductor:

Strings Arrangement:

 

Background Vocals:

Voice:

 

 

Sound Effect Editing:

News caster:

News Program:

 

 

 

Masataka Matsutoya

Masafumi Yamanaka

John Robinson (1,2,8)

Masayuki Muraishi (10)

Leland Sklar (1,2,8,9) / Neil Stubenshaus (4,10)

Kenny Wild (7)

Dean Parks (1,2) / Michael Landau(2,8) / Michael Tompson (2,4) /

Paul Jacson Jr. (3,4,6,7) / Masaki Matsubara (10)

Dean Parks (1) / Chuei Yoshikawa (5,9)

Michael Fisher (1,2,4,6,7,8,9)

 

Jerry Hey, Gary Grant (3,7 / 3)

Masataka Matsutoya & Jerry Hey (3,7)

 

Dan Higgins (3,7) / Jake H. Comseption (4,8)

Dan Higgins (7)

 

Armen Garabedian, Rachel Robinson, Mario De Lean (5) /

Sid Page, Joel Derouin, Peter Kent, John Wittenberg,

Ezra Kliger, Kenneth Yerke, Jackie Brand (5,6,8) /

Michael Richards, Harris Goldman, Eve Sprecher (6,7,8)

Robert Becker, Cynthia Morrow, Karie Prescott, Suzanna Giordano (5) /

Roland Kato, Denyse Buffum, (6,7,8)

Larry Corbett, Rudolph Stein (5) /

Dan Smith, Suzie Katayama (6,7,8,)

David Campbell (5,6,7,8)

Masataka Matsutoya & David Campbell (5,6,7,8)

 

Yumi

Steffen Zaha, Haans Drieberg, Jean Mare Belkacli, Slawek Lazowski,

The Los Angeles Music Academy Students (1) / Warayans (3)

 

Shun Suzuki (1)

David Mallow (9)

The Matt Forger Show(9)

 

Recorded by

Yoshinori Waraya / Matt Forger

Assistant Engineers:

Katsuhiro Odashima / Yukiko Kobashi
Luis Quine / Chad Banford / Mike Baumgartner / Jim Labinski

Recorded at

MICA Studio / HEART BEAT Recording Studios
ANDRA Studio / A&M Recording Studios / Westlake Audio

Mixed by

Matt Forger
Assisted by Brian Kinkel

Mixed at

Westlake Studio

Mastered by

Bernie Grundman at Bernie Grundman Mastering
Assisted by Jimmy McKeever

 

Production Administrated by

Ken-ichi Nomura / Yukari Suzuki

 

 

Production Coordination:

Koji Kimura & Fumio Murata for MUSIC LAND
Shun Suzuki & Yumi Shioda for EXCELL PRODUCTIONS

 

 

Artist Management:

Makoto Ohtake / Asuka Hamaguti

General Management:

Hiroshi Abe

Executive Producer:

Seizo Shimokobe

 

 

Produced by

Masataka Matsutoya

 

Co-Produced by

Masafumi Yamanaka / Yoshinori Waraya / Matt Forger

 

 

Art direction:

Msataka Matsutoya
Reiko Konishi

Design:

Satoshi Seino

Photographer:

Daniel H. Shudo (L.A.) COVER PAGE PHOTO
Mark Gervase (L.A.) BACK PAGE PHOTO
Mamoru Nagai

Hair & Make-up:

Motoko (L.A.)

Stylist:

Shinko Iura / Alex Dizon (L.A.)

Models:

Donna & Diana Stevenson (L.A.)

Stills Coordinator:

Shinichi "Butch" Nagata / Catherrina Grennan (L.A.)
Assisted by Yosh Abe / Ian Falvery (L.A.)

Design Coordination:

Hajime Kobayashi

 

 

Special Thanks to:

Hajime Doi / Shoji Ichikawa / Masaya Nakagawa / Masayuki Chiyo / Sachiko Kumagai / Yoichi Endo / Ryuji Suzuki / Junko Oriuchi / Kotaro Hayashi / Hideyuki Hirai / Phil De Robertis / Jeff Robinette /
Koji Kubota & Mika Hosogane for HEAT BEAT Recording Studio /
Kin-ichi Ishi-i for SONY / Akihiro Asai / Akira Maejima / Yohsuke Funhashi /
Yuji Endo / Hidenobu Okita / Takeshi Tajima / Yoshihiro Sasaki / Yuki Nakazono /
Pon-G & Taicho for MICA MUSIC LABORATRY / I to I communications, inc. /
Yoshinobu Kosugi & Michiaki Koga for NTV /
Seiichiro Kijima, Naoyuki Yokoi & Jiro Showno for TBS /
Hideo Kubota for NICHION, INC. /
Masatoshi Yoshioka & Ichio Masuda for NTV /
Ichiro Shibaike for WATANABE MUSIC PUBLISHING CO., LTD /
Nail Salon Lee / Rieko Suzuki / Dianne Forger

【ノベルティーグッズ】 

 

フロッピーケース、CDケース、パジャマなど。

 

 

【主な売上記録】

 

オリコン: 売上78.9万枚、最高位1位、相対売上比0.74 (97年年間TOP50総売上平均)

                      CD、カセットの売上比率はおおまかに9.5 : 0.5 。最後のカセット発売、売上は4.0万枚ほど。

 

     

 日本レコード協会:100万枚以上

 

 

【メモ】

 

   28枚目のアルバム。荒井由実活動を経た松任谷由実復帰作。

   アルバムコンセプトは「アーバン カゥガール」。都会にいながら大自然を感じるような、あるいは草原の中で都会の摩天楼を夢見るようなイメージ、表面的なアプローチにかかわらないその背景にある気骨なスピリットを表現しているそうです。またここ数年のエスニックな作風からの反動でアーバンなものをやりたかったそうです。(「The Ichiban973月号、「REAL YUMING EYES v.4」より)

   このアルバムで初めてL.A.で生のストリングスをレコーディング。指揮はデビッドキャンベル、スタジオは「We Are The World」で有名なA&M1スタジオ。またL.A.レコーディングでは過去最高の4名のギタリストが参加。初っ端からのギターサウンドが聴きどころのひとつでもあります。

   ジャケットは「NO SIDEより毎回担当していたC.T.T.Pが関わらず、撮影はアートディレクター不在のままミキシングと「告白」のPVロケが行われていたL.A.で行われました。ツアーパンフに載ったレポートによると裏ジャケットの「おじいさんが撮った双子のおばあさん」というのがユーミン達が描くCowgirl Dreamin'のイメージなんだそうです。なんと13組のおばあさんたちのなかから選ばれた妹のダイアナはオーディション当日偶然にもテンガロンハットとウェスタンブーツ姿だったとか。また、1912月放送の自身のFM番組「Yuming Chord」では表ジャケットでユーミンが着ているLBD(リトルブラックドレス)について、欧米ではシンプルで上質なものを、祖母から母へ、母から娘へ、代々受け継ぐという慣習を紹介しており、裏表共にアルバムコンセプトを忍ばせたショットになっているようです。

   83年以来年末リリースが恒例でしたが96年暮れは夏の荒井由実復活コンサートライヴ盤を発売したため972月発売となりました。ユーミン曰く「キャリアの折り返し」だそうで、「YUMING REALEYES V.4」掲載のインタビューによると、この「折り返し」は自分の今後のキャリアを考えた時、殿堂入りするようにこのまま同じ流れでシニアマーケットに移行するのではなく、一旦折り返すように、一から新たなものを制作していくのが自分のやり方だということのようです。14年後の文藝春秋2011.3号に載ったインタビューによるともともとサイクル通り96年末に発売が予定されていたようですが、ユーミン自身がスケジュールをこなせなかったところもある様で「とにかく体が動かなかった」と語っています。ユーミンの場合、ニューアルバムの発売にはその制作はもちろん、発売に前後する多くの取材やPVなどの宣材製作、大掛かりなコンサートツアーの製作と実施が伴い、ユーミン本人も数多くのデッドラインを抱え、過酷なスケジュールを毎年こなしていました(ちなみに95121日発売の前作「KATHMANDU制作スケジュール本作は11月初旬にまだミキシングとPV・ジャケット撮影が行われていました。年末発売延期の情報がCD店に流れはじめたのが10月初旬、ツアータイトルと公演日程の発表が11月中旬、アルバムタイトル・収録曲と発売日の発表は12月中旬でした。)18年のぴあ電子版での連載では「このままのペースでやっていたら、精神が持たないと感じていたし、無理にでもペースを変える必要があった」と振り返っています。

   オリコンの推定売上は88年以降初めて100万枚を下回りました。初動は「DAWN PURPLEの半分以下、「Delight Slight Light KISSと同じくらいですが、TOP100インは3カ月弱、相対比を見ると81「昨晩お会いしましょう」より前の低迷期と同じ値で、81年から約15年続いた”売れる”時期が終わりをむかえつつあったと言えそうです。CD業界自体は更なるメガヒット時代に突入しますが、ユーミンのオリジナルアルバムはこれ以降、更に売上を落としていくことになります。

   カセットテープは本作が最後の発売(恐らくレコード会社自体が国内向けのカセットテープのリリースを辞めたのだと思います)。アートワークを大切にするユーミンプロジェクトですが、サブメディア的なカセットでも手を抜くところなくという感じで、80年代半ばより極力オリジナルのアートワークを施こす方針だったようです。ジャケットはLPCDと縦横比が異なり縦長のため、これに違和感なく収まるよう調整され、歌詞カードも折りたたむ形でディスク側と同じものが収納されています。本作も、レイアウトの余りを埋めるため、CDの歌詞カードには無い写真を1カット入れるなど、最後まで丁寧な作り込みがされていました。

   宣伝コピー「ユーミン?  そう、ユーミン。これがユーミンです。」。CD店にはこのコピーと共にこれまでのユーミンのイメージと少し違うコミカルなポスターが貼られました。一方、駅貼りポスターとTVCMはジャケットのアートワーク寄りで、TVCMで使われた映像は「Cowgirl Blues」をBGMに表ジャケット撮影の様子を素材にしたものでした。例年レコード会社主導でCDショップ店頭で行われていたグッズなどが抽選で当たる「Yuming FESTA」が開催されませんでした。またツアーがアルバム発売前にスタートしたためツアーゲネプロに招待される「ユーミン聴いてゲネプロ行こう」もありませんでした。