REINCARNATION
【公演スケジュール】
46会場63公演
1983年
7月 6日 日本武道館
7月 7日 日本武道館
8月 5日 山梨県立県民文化ホール大ホール
8月 7日 宇都宮市文化会館大ホール
8月13日 千葉県文化会館大ホール
8月18日 北海道厚生年金会館
8月19日 北海道厚生年金会館
8月20日 旭川市民文化会館
8月27日 浜松市民会館大ホール
8月31日 大阪・フェスティバルホール
9月 1日 大阪・フェスティバルホール
9月 3日 大阪・フェスティバルホール
9月 4日 大阪・フェスティバルホール
9月17日 広島郵便貯金ホール
9月18日 防府市公会堂
9月19日 倉敷市民会館
9月21日 神奈川県民ホール大ホール
9月22日 神奈川県民ホール大ホール
9月25日 福岡サンパレスホール
9月26日 福岡サンパレスホール
9月28日 熊本市民会館
9月29日 長崎市公会堂
9月30日 大分文化会館
10月 2日 鹿児島市民文化ホール第一ホール
10月 3日 宮崎市民会館
10月13日 サンシティ越谷市民ホール
10月20日 茨城県立県民文化センター大ホール
10月24日 伊勢崎市文化会館大ホール
10月26日 横須賀市文化会館大ホール
11月 1日 名古屋市民会館大ホール
11月 2日 名古屋市民会館大ホール
11月 4日 名古屋市民会館大ホール
11月 5日 名古屋市民会館大ホール
11月 7日 松山市民会館大ホール
11月 8日 高知県立県民文化ホールオレンジホール
11月10日 徳島市立文化センター
11月11日 高松市民会館
11月16日 和歌山市民会館大ホール
11月17日 姫路文化センター大ホール
11月18日 神戸国際会館大ホール
11月25日 沼津市民文化センター大ホール
11月29日 八王子市民会館
11月30日 静岡市民文化会館大ホール
12月 7日 京都会館第一ホール
12月 8日 京都会館第一ホール
12月10日 奈良県文化会館国際ホール
12月13日 松本社会文化会館
12月14日 長野県県民文化会館大ホール
12月16日 富山市公会堂
12月17日 金沢市観光会館
12月27日 大阪・フェスティバルホール(追加公演)
12月28日 大阪・フェスティバルホール(追加公演)
1984年
1月 9日 宮城県民会館大ホール
1月10日 宮城県民会館大ホール
1月12日 岩手県民会館大ホール
1月13日 青森市文化会館
1月16日 山形県民会館
1月17日 福島県文化センター(追加公演)
1月19日 新潟県民会館大ホール
1月20日 群馬音楽センター
- アンコール -
2月 7日 日本武道館(追加公演)
2月 8日 日本武道館(追加公演)
2月 9日 日本武道館(追加公演)
○ 情報はツアープログラムを参考にしました。
ただし、一部のプログラムには追加公演は記載されていません。
チケットには12月の大阪公演は「REINCARNATION SPECIAL」、2月の武道館公演は「REINCARNATION ENCORE」と書かれています。
【演奏曲】
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REINCARNATION オールマイティー NIGHT WALKER 星空の誘惑 |
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* 武道館アンコール公演の差替え
(日替わりの弾き語り) ベルベット・イースター (2/7) 雨の街を(2/8) / 海を見ていた午後 (2/9) ノーサイド (提供曲) 「いちご白書」をもう一度 (2/7・提供曲)
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雨のステイション (弾き語り) ダンデライオン (弾き語り) |
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航海日誌 (途中まで弾き語り) 灼けたアイドル 夕涼み |
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稲妻の少女 天気雨 キャサリン |
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ハートブレイク 結婚ルーレット 不思議な体験 |
埠頭を渡る風 カンナ8号線 REINCARNATION (EC) |
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(EC) VOYAGER 〜 DANG DANG 14番目の月 DESTINY (EC) オールマイティー (EC) ひこうき雲 (2/8,9) ノーサイド (2/7,8・提供曲) / 卒業写真 (2/9) |
DANG DANG 14番目の月/時をかける少女 DESTINY (EC) オールマイティー |
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○ 情報はFC会報「YUMING vol.19」および福岡公演などを参考にしました。
【出演者】
<7月武道館公演> Drums:菊池丈夫 Bass:伊藤広規 Guitar:市川祥治、鳥山雄司 Chorus:桐ヶ谷仁、平塚文子 |
<全国ツアー> Drums: 風間幹也 Bass: 田中章弘 Guitar: 市川祥治、窪田晴男 Chorus: 松木美和子、秋元薫 |
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○ 情報はツアープログラム、FC会報「YUMING vol.19」を参考にしました |
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2月の武道館公演は「ハートブレイク」「結婚ルーレット」でジェイク・コンセプションら6名のホーンプレーヤーが登場。 |
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【チケット料金】
日本武道館公演: S席¥3,000、A席¥2,500
○ 情報は半券より。
【グッズ】
プログラム
少なくとも3版を確認:
1) Band紹介に武道館メンバーを掲載、過去ツアーとリハの写真掲載、日程を群馬音楽センターまで掲載
2) Band紹介に全国ツアーメンバーを掲載、本ツアー武道館公演の写真に差替え
3) 2)の日程に12月の大阪公演、2月の武道館公演などを追記
オペラグラス
○ 情報は現物を確認しました。その他のグッズ情報をお待ちしています。
【主なクレジット】
Artists: Takeo Kikuchi, Kanya Kazama, Kohki Ito, Akihiro Tanaka, Shoji Ichikawa, Yuji Toriyama,
Artists: Haruo Kubota, Satoshi Takebe, Kiyozumi Ishikawa, Yasuharu Nakanishi,
Artists: Jin Kirigaya, Fumiko Hiratsuka, Miwako Matsuki, Kaoru Akimoto
Composition: Masataka Matsutoya
Direction: Akira Kuroda, Masataka Matsutoya
Musical Direction: Masataka Matsutoya
Stage Arrangement: Satoshi Takebe
Staging: Kumi Nakagawa
Costume Design: Takeo Kikuchi
Hair & Makeup: Saburo Watanabe
Light Planning: Mitsumasa Hayashi
PA: Yasuo Kawada
Electrical Effect: Masanori Fujiwara
Stage Manager: Terunobu Otsuka
General Manager: Masahito Ohashi
Produced by Kirarasha, Hands
Supported by Toshiba EMI
○ 情報はツアーパンフレットを参考にしました
【3Dステージ】
【メモ】
・ アルバム「REINCARNATION」のコンサートツアー。ただし、2月のアルバム発売後「ワンダフルムーン」ツアーなどを挟み、7月に初の武道館コンサートとして行われました。全国ツアーは逗子マリーナ公演を挟み、更に1カ月あとからスタート。武道館7月公演のコピーは「奇跡…!!! ユーミン レーザリューム」。
・ 初の武道館を念頭にステージ演出が考えられ、遠くから見ても細かいものは見えないだろうという事であえてステージ上にはオブジェ的なものは置かれませんでした。会場入りすると、ステージ上に「昨晩お会いしましょう」で初登場した電飾フロアによるデジタルカウントダウンが表示され、00:00と共にステージがスタート。シンプルなステージにテニスウェアや切れ込みの鋭いレオタードにボクサーシューズを履いたユーミンが駆け回るスポーティーな印象のツアーでした。「初の武道館公演」が話題だったことや、この時期FCがうまく活動できていなかったこともあり、残念ながらホールで行われた公演の様子が分かる写真や記事がほとんど残されていません。「SOUND&RECORDING magazine」84年2月号(リットーミュージック)には八王子市民会館でのレポートが載っていますが、武道館同様、電飾フロアによるカウントダウンや、背面一面の星空のような電飾演出はあったようです。また、大阪公演をご覧になった方からは9月、12月公演ともレーザー光線による演出があったという情報をいただいております。
・ 武道館公演はライティングにおいてイノベーティブな演出が行われました。当時コンサートはイントレで背面と天井を作って舞台を囲い、そこに照明機材を仕込み、演出はその囲いの中で行うことが常識だったそうですが、演出の黒田氏は別の業界から来た事もあり、会場の天井が高いのにわざわざ低い天井を作ることに疑問を感じたそうです。そこで彼はステージ上空を開けることを条件に照明を依頼した林氏のアイディアを取り入れ、ステージ背面から照明をあてる演出を行いました。ステージ後方と2階席に組まれたイントレ上には巨大なピンスポットと操作スタッフを何組も配置、曲の進行に合わせ振付のようにライトを操作したり色を入れ替えたりすることで、当時まだ日本で扱うのが難しかったバリライトのようなライティングを行ったそうです。背面から15機のピンスポットが一斉に、ランダムに動くユーミンを追うようなライティングは現在でも手動でしか出来ないのではないでしょうか。(マドラ出版「広告批評」92.1号掲載記事を参考にしました。また音響を担当するアルテ社のサイトのPast Work Highlightのページではステージ背面のイントレの様子がわかる写真が掲載されています。)。また2階席の壁にもレーザー光線の装置を設置、蜘蛛の巣状に面でレーザー演出が行われました。林氏はこのコンサートから本格的にユーミンコンサートに参加(これより過去には79年のツアーと直前の「ワンダフルムーン」にも参加されてます)、17年のコンサートまで長きにわたり照明を担当します。HAYASHI OFFICEのページでは近年のユーミンのライティングに関する情報が提供されています。
・ このツアーより現在も音楽監督を務める武部氏がバンドマスターとして参加。バンドも市川氏を除き、彼が集めたミュージシャンに一新されました。22年12月放送のNHK「夜のプレイリスト」によると前回のツアー最終日、正隆氏からメンバーの選定含めすべて任せると次期ツアーの打診を受けたとのこと。また、ベースの田中章弘氏もこのツアーより参加。この時すでにスタジオミュージシャンとして有名だった彼がステージでユーミンと共にステップを踏む姿にファンは驚いたそうです。ユーミンファンから見ると意外な感じがしますが、彼はミュージシャン人生のルーツに関西ブルースがあり、ポップミュージックに関わるようになったころ、大阪の友達から「お前、東京のそんな、山の手ミュージシャンたちと一緒にやりよるんか!」ってボロクソに言われたとか(笑)。BASS magazineの田中さんのインタビュー
・ 「SOUND&RECORDING magazine」84年2月号(サン&レコアーカイブへのリンク)にはPAレポートが掲載されており、まだ1機能1ユニット時代の機材が紹介されています。メインコンソール: YAMAHA PM-2000, M1516A, COMP/Limiter: Urei LA4, Quad Eight, GEQ: YAMAHA Q1027, Technics SH-8065, 8075, Reverb: Lexicon 224X, スプリングリバーブ, Delay: Roland SDE-2000, Noise Gate: KEPEX II, Noise Reduction: dbx224, SE用テレコ: TASCOM 33-4。スピーカーは新時代をもたらしたメイヤーのMSL-3を採用。一般的に音量を増やすためにスピーカーを並べると、干渉(ある場所は音が増えるがある場所は音がなくなってしまう現象)が起きてしまうのですが、このMSL-3は指向制御がしっかりしており、複数並べてもあたかも1つのスピーカーかのように扱うことができます。また、MSL-3専用のアクティブコントローラ(f特キャンセルやアライメント補正可能なチャンデバを内蔵)と共に使用するよう決められており、MSL-3単体の範囲であればどこでもエンジニアの介在なしに最適な状態で使用できるよう設計されていました。S.C.アライアンスの50周年誌によると、MSL-3導入のためにATLとSR(PA)を担当するサウンドクラフト社でメイヤーの工場にデモを聴きに行ったそうです。ヘリのホバリングの録音を聴かされたそうですが、他社のスピーカーは音が平面的に左右するだけなのに対して、MSL-3はしっかり旋回する様子がわかり(位相特性がかなり良いんでしょうね)、びっくりしたとのこと。同誌には正隆氏も寄稿しており、当時の不満としてはとにかく音が小さかったから何とかしてほしいとSR担当者にお願いしていたそう。つまりサウンドクラフトがユーミン向けのシステムを探していたところ、見つけたのがMSL-3だったということのようです。また正隆さんは自らもなんとか音を良くしようとレコーディングのエンジニアを現場に呼んで試行錯誤してもらっていたそう。レコーディングとSRは全然違う事なのに、本番前の時間が無い現場でSRのことを何も知らない奴らにごちゃごちゃシステムをいじられて、さぞかし迷惑だっただろうなと振り返られています。正隆さんの文章はマジ面白いですね(笑)
・ 日本初のハンドヘルドコンピュータ*・エプソンHC-20の広告でこのツアーが紹介されています。電飾フロアに仕込まれた約700本あるラビッド(調光点滅蛍光灯)の操作をHC-20で行っていたとのこと。* 可搬型のコンピュータ。当時はまだノートPCと呼ばれるものは無く、PCにおいても据え置き型の機種がほとんどだった。この広告は「ラジオ技術」83.12号や「ASCII」83.11号に掲載されています。当時のチーフエンジニア・久留米さんがQiitaに書かれている記事にもこのエプソンの広告が掲載されています。
・ 「REINCARNATION」の共通ロゴが登場、アルバムのプロモーションにも使われていた黒い長方形の一辺が破れたような図形の仮名に白抜きでタイトルが書かれたもの。チケットのデザインもこのロゴを使用したものに、ほぼ全公演統一されることになりました。これまでもロゴはありましたが、一貫してつかわれるということはあまりなかったように思います。
・ 京都公演初日では電源が落ちて電飾フロアが使えなくなるというアクシデントがあったそうです(情報ありがとうございます)。2月の武道館公演は告知物やチケットに「アンコール」と書かれていました。当時まだ提供のみだった曲の弾き語りや、ツアー中発売になったアルバムやシングルからの新曲も演奏されました。