Surf & Snow 水精の見た物語
【公演スケジュール】
1980年
9月29日 品川プリンスホテル・ゴールドホール
全国ツアー 29会場32公演
1980年
10月 7日 長岡市立劇場
10月 8日 石川厚生年金会館
10月 9日 福井市文化会館
10月21日 岐阜市民会館
10月24日 平塚市民センター
10月29日 福岡市民会館
10月30日 熊本市民会館
11月 7日 京都会館第一ホール
12月 2日 神戸文化ホール(追加公演)[1]
12月 4日 宇都宮市文化会館
12月17日 桑名市民会館
12月18日 岡崎市民会館
12月19日 神奈川県民ホール大ホール
12月24日 千葉県文化会館
12月27日 大阪厚生年金会館大ホール
12月28日 大阪厚生年金会館大ホール
1981年
1月 7日 広島郵便貯金ホール
1月 8日 岡山市民会館
1月13日 北海道厚生年金会館(追加公演)[2]
1月19日 山梨県民会館
1月20日 小田原市民会館
1月21日 立川市民会館
1月23日 埼玉会館
1月24日 茨城県立県民文化センター大ホール[3]
1月25日 名古屋市民会館
1月28日 岩手県民会館大ホール(追加公演)[4]
1月29日 仙台市民会館大ホール(追加公演)[5]
1月31日 桐生産業文化会館
2月17日 渋谷公会堂 [6]
2月20日 中野サンプラザホール [6]
2月21日 中野サンプラザホール [6]
2月22日 中野サンプラザホール [6]
○ 情報はツアープログラムを参考にしました
ただし一部の公演はプログラム未掲載であるため下記を参考にしました
[1] LP「SURF & SNOW」ETP-90034付属の「YUMING HOT SCENE」に記載, また実際に行かれた方からも情報提供あり。
[2] 初期のプログラムには未掲載。
[3] 水戸公演チケット半券 (プログラムには「水戸文化センター」と記載)
[4] 河北新報・岩手版, 河北新報社, 1981。「ミュージックジャーナル」81.6号にレポート掲載。
[5] 河北新報, 河北新報社, 1981。「ミュージックジャーナル」81.6号にレポート掲載。
[6] Yuming Fun Club会報vol.7, 1981。
10月ごろは次の様な日程も案内されていました:10/25宇都宮、11/12千葉、1/30中野サンプラザ、1/24水戸公演は水戸文化センター。
またツアー直後のFC会報に載ったインタビューによると会場数は34ヶ所と載っています。
ちなみに上記ツアー日程に品川公演と同時期に行われた学園祭4公演を加えると34会場になります。
【演奏曲】
<品川プリンス公演> |
<全国ツアー>
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ルージュの伝言 魔法の鏡 避暑地の出来事 Corvett 1954 稲妻の少女 かんらん車 気ままな朝帰り (ウクレレの弾き語り) 海を見ていた午後 (弾き語り) (バンドメンバーによる寸劇コーナー) 卒業写真 (弾き語り) 新曲 ロッヂで待つクリスマス 星のルージュリアン 12月の雨 (EC) 14番目の月 真冬のサーファー DESTINY 埠頭を渡る風
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ルージュの伝言 魔法の鏡 /人魚になりたい 避暑地の出来事 Corvett 1954 (with 石井治郎) 稲妻の少女 かんらん車 雨に消えたジョガー (弾き語り) (バンドメンバーによる寸劇コーナー)* サーフ天国、スキー天国 * 雪だより (弾き語り) 海を見ていた午後 (弾き語り) 星のルージュリアン 恋人がサンタクロース ロッヂで待つクリスマス 12月の雨 真冬のサーファー (EC) 14番目の月 DESTINY (EC) 埠頭を渡る風 |
○ 「PoP-TeeN」80.12号、情報はFC会報vol.6などを参考にしました。
*「サーフ天国、スキー天国」はこの弾語りに挟まれる位置だったかはやや疑問と書いてましたが、どうやらこの順だったようです。
FC会報vol.6によるとこの曲の前に寸劇コーナーがあったようで、内容は掲載されていませんが単純に弾語りの間に挟んだわけではないようです。
またU-miz展パンフには香港の雑誌が千葉公演を取材した記事の写真が載せられていますが、
やはりこの曲順になっており、この曲の前は「表演 "Surf & Snow"」と書かれています。
(実は掲載記事は小さく、辛うじて中国語の曲名が分かる程度なのですが、どうやら公演の最初から最後までベタにレポートしたような感じで
データサイトとしては貴重なソースです。もしお持ちの方はご共有頂けないでしょうか。)
ちなみに【メモ】のFM番組では「かんらん車」会場でのMC「雨に消えたジョガー」「海を見ていた午後」「星のルージュリアン」「ワンサカ娘(の替え歌)」
スタジオでのMC「サーフ天国、スキー天国」「12月の雨」の順で放送。会場でのMCではここからしばらく弾語りを行うと紹介。
【出演者】
ウォーターゲイツ
Drums: 重田真人
Bass: 石井治郎
Guitar: 市川祥治
Keyboards: 新川博
Saxophone, Percussion: 水谷啓二
エヴィアン
Chorus: 竹田津由美子、伊藤松美
○ 情報はツアープログラムを参考にしました
公演によってはアンコールでスタッフの人がパーカッションでバンドに加わっていたそうです。(情報ありがとうございます)
【グッズ】
プログラム……¥1,000
少なくとも2版を確認
1) 表紙素材がマット、スケジュールに北海道公演が記載されていない(※現在未確認、情報求む)
2) 表紙が写真素材に、スケジュールに北海道公演追記、広告差換
トレーナーM/L (ベージュ、ブルー、インディゴブルー、ピンク、エンジ)ワッペンつき……各¥3,600
ユーミンアンブレラ (ベージュ、ブルー、インディゴブルー、ピンク、エンジ)会場限定販売……各¥2,600
ユーミンスポーツタオル……¥2,000
ユーミンチーフ (ベージュ、ブルー、インディゴブルー、ピンク、エンジ)……各¥1,000
会場のほか、レコード屋での販売もあったようです
○ 情報は会場配布の通販用紙を参考にしました
【主なクレジット】
Cast: Masato Shigeta, Jiro Ishii, Shoji Ichikawa, Hiroshi Shinkawa, Keiji Mizutani, Yumiko Taketazu, Matsumi Ito
Direction: Shizuka Ijuin
Stage Arrangement: Water Gates (Hiroshi Shinkawa, Shoji Ichikawa)
Staging: Dai Murata
Art Direction: Shintaro Saiki, Yoshihiko Tanaka, Makoto Yoshimi
Lighting Planning: Noboru Yamashita
PA: Yasuo Kawada
Costume Design: Kumi Sakurai, Atelier Hinode
Stage Manager: Masahito Ohashi, Terunobu Otsuka
Cooperated by Kirarasha
Produced by Hands
○ 情報はツアープログラムを参考にしました
【チケット料金】
品川公演: 全席指定¥2,500
中野公演: S席 ¥2,800、A席¥2,500、特別席¥4,000 ※ このツアーの中野サンプラザ公演のみに設定されていた特別席。その内容をご存じの方は是非教えてください。
【メモ】
・ アルバム「SURF & SNOW」のコンサートツアー。
・ 真冬に夏のゾートをやろうというコンセプトで、ステージ上に最大で5mほど水が吹き上がる噴水を設置。金色の水着のよう衣装や入浴シーンもある水尽くしの演出でした。コピーは「なんてステキな波。夢語る雪の夜。今宵あなたと濡れましょう」。製作費は5000万円だそうです。
・ 噴水は13基あり、18台のポンプと排水装置で、都市水道から引いた3〜4トンほどの水を循環させる設備を自前で造り、各地方の普通のホールに持ち込んでいたようです(「ミュージックジャーナル」81.6号掲載のレポートなどより)。今では常識的に(笑)絶対にできないプランですが、当時も各会場から不安の声があったようで、スタッフは「絶対に大丈夫ですから」とお願いに回ったとか。23年のツアーにも参加しているアトリエ・カオスの田中氏によると、なんと実際に中野サンプラザの1/4模型を作り、実際と同じ位置にノズルを配置、水を流して安全性の確認実験を繰り返したとか(82年週刊FM別冊「JOY MUSIC」より)。開始後も一度失敗すると他の会場が使用を断る可能性があり特殊効果チームは設営と管理に大変神経を使ったそうです。やるほうも初めてということで、初日のユーミンのMCでは「感電死してもね、悔いのないように、昨日はいろんなところに電話をかけまくって、うちのダンナともしみじみ話をして、今日に臨んでます」と話していました。このツアーはユーミンに寄った写真は残されているものの、ステージセットがわかるような写真が全くと言っていいほど見つかりませんが、「新評」81年5月号には中野サンプラザ公演のステージ全景を客席上部から撮った写真が掲載されています。真ん中に噴水のエリアがあり、それを囲むようにステージ床が組まれていました。両サイドには階段があり、奥は少し高くなっていたようです。
・ 全国ツアーの前に品川プリンスホテルにあったスケートリンクで4,000人動員の公演が行われました。これはツアーの東京公演というよりは、この年は葉山での夏のイベントがなかったこともあり、ホールで見せる定型の公演とはまた別のイベント型の公演をやろうということだったのかもしれません。当時はまだアリーナコンサートが一般的ではなかったため後方の客席からステージが遠くならないように、会場の真中を横断するようにステージが作られその両側に客席を並べたそうです。「PoP-TeeN」 80.12号(富士見書房)掲載の特集記事によると、セットには4か所プールが設置されており、ウェットスーツを着たバンドが水中から登場したり、飛び込んだりしたそうです。当時のイベントならではのラフさもあったようで、「気ままな朝帰り」では慣れないウクレレの弾語りを披露、間奏の口笛は客席から挙手で選ばれた男性がユーミンの隣に座り、即興で吹いたそうです。「卒業写真」では弾語り中にスタッフが押す台車に載せられたペンギンが登場、ユーミンが演奏を中断してペンギンを紹介する一幕も。「あのねぇ、本当はもっと50羽ぐらいバーっと来るはずだったの、だけどみんな毛が抜けてだめだったのね。ようやく3羽集めてきたんで、まぁ見てやってください。じゃあ、あらためて...」…今では考えられないテキトーさです(笑)
・ 途中の寸劇コーナーは上記の品川公演のレポートによると「サーフィンUSA」「白銀は招くよ」「ビキニスタイルのお嬢さん」など懐かしのポップスがかかるなか、こんなサーファーやスキーヤーいますよね?的なユーミンのMCに合わせバンドがその登場人物に扮するというもの。最後に日本のリゾートソング第1号ということでレナウンのCMで有名な「ワンサカ娘」を「ユーミン娘」にして全員で歌ったそうです。恐らくツアーでも同じような内容だったのではないかと思います。
・ 2月の中野サンプラザ公演の模様は桑名正博司会のFM特番「ブリヂストン・サウンドスニーカー」で約70分にわたりオンエアされました。
・ 品川プリンスでのイベントも全国ツアーも9月までは「水の中のASIAへ」というタイトルで告知されていました。「水の中のASIAへ」は次回作のアルバムとツアーのタイトルになるのですが、80年夏は東南アジアへ旅行したこともあって、もともとアジアをテーマにしたアルバムやツアー制作を先に行う予定だったそうです。