1. |
スラバヤ通りの妹へ |
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2. |
Hong Kong Night Sight |
……t |
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3. |
大連慕情 |
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4. |
わき役でいいから |
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【収録曲備考】
2. |
t… |
77年松任谷正隆のソロアルバムに提供した曲のセルフカヴァー。作曲は松任谷正隆でユーミンが本人作曲以外の曲を収録したのは本人のシングル、アルバム含めて03年までデビューから約30年間この曲のみだった。 03年香港政府観光局及び「SHANGRILA II」 香港公演CMソング |
3. |
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78年萩尾みどりに提供した曲のセルフカヴァー。 |
【リリースデータ】 (ディスクナンバー * 発売日 * 発売元 *表示価格)
LP (45rpm)
ETP-40143 * 1981.5.21 * エキスプレス/東芝EMI * \1,500
レコードホルダーと歌詞カードが互いに挟み合う変則ジャケット。歌詞カードの1ページ目が表ジャケットになっている。
歌詞カードは2つ折りになっているが、その片方だけをホルダーに入れ、もう片方をホルダーの外に折るような構造。
着物を着たユーミンの写真は歌詞カード側に印刷されている。ホルダーと歌詞カードで1枚の見開き写真になっているのも面白い。
たまに市場の写真が写ったジャケットを見かけるが、これは別ジャケではなく、歌詞カードが欠落しているか、ホルダーの中に仕舞い込まれている。
帯はなく楕円形のタイトルステッカーがついていた。
また翌月のシングル「守ってあげたい」発売後にはジャケット上部にかぶせ帯を付けた物も発売されている。
ディスコグラフィや公演予定を載せた「Yuming Hot Scene」封入。
Cassette Tape
ZT15-789 * 1981.5.21 *
エキスプレス/東芝EMI * ¥1,500→1,411(1,370)
後にXDRテープになったときラベルのデザインが変わる。
CD
CA25-1137 * 1985.6.1 * エキスプレス/東芝EMI *¥2,500→2,348(2,280) (訂正ありがとうございます)
裏ジャケットの色が他のものと少し違う。
詳細→再発復刻リスト
TOCT-10331 * 1998.7.16 * エキスプレス/東芝EMI * \1,500(1,429)
詳細→再発復刻リスト
TOJT-10331 * 1998.7.16 * エキスプレス/東芝EMI * \2,000(1,905)
詳細→再発復刻リスト
TOCT-10362 * 1998.7.16 * エキスプレス/東芝EMI * \1,700(1,619)
詳細→再発復刻リスト
TOCT-10627 * 1999.1.27 * エキスプレス/東芝EMI * \38,000(36,190)
詳細→再発復刻リスト
TOCT-10644 * 1999.2.24 * エキスプレス/東芝EMI * \1,800(1,714)
詳細→再発復刻リスト
TOJT-10644 * 1999.2.24 * エキスプレス/東芝EMI * \2,300(2,190)
詳細→再発復刻リスト
CD(期間限定発売)
TYCT-69041 * 2013.10.2 * ユニバーサルミュージック/EMIレコードジャパン * ¥1,050
詳細→再発復刻リスト
PC配信
2018.9.24 * Universal Music LLC / EMIレコード・ジャパン
423曲を一斉配信 詳細→再発復刻リスト
ハイレゾ配信
2019.9.18 * Universal Music LLC / EMIレコード・ジャパン
423曲を一斉配信 詳細→再発復刻リスト
○ 情報はすべて実物あるいはその写真で確認しています。
ALL ARRANGED & CONDUCTED BY MASATAKA MATSUTOYA
KEYBOARDS: MASATAKA
MATSUTOYA, YASUHARU NAKANISHI
DRUMS: TATSUO HAYASHI,
EIJI SHIMAMURA
PERCUSSIONS: NOBU
SAITO, MOTOYA
HAMAGUCHI
BASS: TSUGUTOSHI GOTO,
SHIGERU OKAZAWA
ELECTRIC GUITARS: MASAKI
MATSUBARA, SHIGERU SUZUKI
ACOUSTIC GUITARS: CHUEI
YOSHIKAWA, MASAKI MATSUBARA
STEEL GUITAR: TAKASHI
OZAKI
SAXOPHONES: JAKE
CONCEPCION
RECORDER: YUKIO ETO
STRINGS: TOMATO
STRINGS ENSEMBLE
CHORUS: JUNKO
YAMAMOTO, BUZZ, LEONA, CLARA, LILIKA
CAPTAIN'S VOICE: HIROSHI
ISHIBATA
DIRECTED BY SEIZO
SHIMOKOBE, YOSHIHIRO KURITA
RECORDED & MIXED BY YASUO
MORIMOTO
ASSISTED BY TAKANOBU
ARAI
RECORDED AT ONKIO
HAUS 6ST, SOUND INN A-ST, HITOKUCHIZAKA ST
FROM MARCH 9th TO
19th, 1981
ART DIRECTION & DESIGNED BY MAKOTO YOSHIMI
PHOTO BY MASAYASU
SHIMIZU
SPECIAL THANKS TO HIROSHI
ISHIBATA, KOJI KIMURA, SHIZUKA IJUIN
FOR MAKE THIS ALBUM POSSIBLE.
PRODUCED BY MASATAKA
MATSUTOYA FOR KIRARA-SHA
○ 情報はアルバムのライナーを参考にしています。
【主な売上記録】
オリコン: 売上14.3万枚、最高位9位、相対売上比0.41(対81年年間TOP50総売上平均 ※ただし寺尾聰「Refractions」は除外した)
【メモ】
・ 11枚目でカウントされているミニアルバム。当初は45回転12"で発売されましたが、12"シングルではなく、あくまでアルバムなのだそうです。
・ これまでの提供曲2曲と書き下ろし2曲のアジアをテーマにした4曲で構成。当時のインタビューによると、前年東南アジアを周遊した際、現地の人々の屈託のなさや、自分とそこまで見た目のかわらない彼らがアジア各国の都市を気軽に行き来していることにコスモポリタンを感じたこと、一方で現地に未だ残る日本へのネガティブな印象や貧しさにショックを受けたことなどがきっかけで自分なりのアジアをテーマにした作品を作ってみたくなったそうです。ただ、歌による救済のような社会的なメッセージとしてではなく、自身が感じた気持ちを大切にしそれを自身が邁進する歌の世界で表現したかったということのようです。(当サイトで要約しています) 4曲入りミニアルバムという形態については、「バラエティ」81年8月号掲載のインタビューで「(アジアというテーマは)レコードにするにはヘビーな題材なんです。すごくプロテスタント風になるか、ご当地ソングになっちゃうか。あるいは中国音楽的サウンドになりがちでしょう。どれにもかたよりたくはなかったし、自分で感じたことを表すのには、今の状態でなら4曲で十分。そんなわけでコンパクト盤がベストと考えたんです。」と説明しています。
・ ジャケットは上記の旅行中にシンガポールのラッフルズホテルで撮影。 日本から着物を持参したそうです。撮影に使われた回廊は19年11月現在も健在で、ビジターでも気軽に見学することができます。
・ この時期 香港でのコンサートを予定していたためか、このアルバムの発売は香港の音楽雑誌「音楽一週」でも紹介されています。
・ 宣伝コピー「今あなたは、Sightseerを越える。」。
・ 余談的にはなりますが、ユーミンには昔から持ち続けている一貫したアジア観・オリエンタル観があるように思います。これまでのユーミンの発言をいくつか紹介したいと思います。あえて話の対象をぼかした抜き方をします、あくまでエッセンスとして感じていただけたらと思います。
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雑誌「近代麻雀」 (竹書房, 1978)
「麻雀が泥臭い遊びだと思ったことはないんです。もともとは宮廷の遊びだった、というイメージが強いんですね。中国の王朝の一室で、籐椅子に座りながら、そばに、クジャクの羽根の大扇子を振る女官に伴えさせながらする遊び、というイメージ。」「イギリス牌があるというんで、一度、やってみたいと思ってるんです。一万と書いてある横に英語でONEとルビのふってある牌。コロニアルでいいでしょう。」「満鉄のエライさんが、惚れた女に、サンゴのかんざしを買うために放浪して見たり、私はアメジストの帯どめをして、籐椅子に座っている。そんなイメージなんです。」
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ルージュの伝言(角川書店, 1983)
「(前略)銀の食器や英国製のタオルや、中国の昔の女優さんとお母さんが一緒に撮っている写真や、宝の箱みたいにいろんなものがいっぱい出てくるわけ。次から次に燭台とか、『レ・ミゼラブル』に出てきそうなものとか、ヒスイのものなんかが出てきたのよ。ところどころにタオルに石けんが芳香剤の代わりに包んであったな。ヤードレーっていうイギリスの石けんがタオルにくるまれて入ってたりしたのよ。ヤードレーの石けんてすごくいい匂いがしてね、男っぽい感じがするの。」
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U-miz展 パンフレット(1993)
「この曲は中国っぽいアジアっぽいエロティックな詞を書きたかった。風のスパイスに神秘的な匂いがあって、そしてアールデコの雰囲気も混じっているという好きな世界です。」
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Road Show ツアーパンフレット (2011)
「(前略)画家のアメリカ男性が、香港で中国人の女性と出会い、恋に堕ちる話。遠い旅先で、今まで見たことにない美女に出会い、接したことのない優しさに感激して、ぐいぐい惹かれていく。男のロマンですよね。(中略)でもこの物語、西洋人が東洋に抱く幻想というか、すごく都合よく東洋を解釈して、勝手にロマンチックに盛り上がっているという側面もあるわけで。」
「(前略)日本人が大陸に抱いていたオリエンタリズム、満州鉄道の世界が大好きです。異国情緒、大好きです。優雅で上品、それでいて自由で斬新でもあり、エキゾチックで。」
「(前略)ひとり、凛として生きている老女は、故郷に恋い焦がれているのに、そこはもう自分を故郷として受け入れてはくれない。異国をその身に受け入れる哀しさもあれば、異国から戻れない哀しさもある。」
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THE YUMING(集英社, 2012)
「元を正せば、母が文学少女だった人で、吉屋信子とか川端康成が書いた少女小説が家にたくさんあったんです。旧仮名遣いの、色褪せた本がね。満州鉄道の話とか、上海、大連、ジャカルタを舞台にした話や、それらの土地と戦前の日本が溶け合っているような本を小学生の頃読みふけって、憧れていたの、大陸に。」
「パリダカの終着地、セネガルに言ったときのこと(1987)。大西洋の目の前に建つホテル「テランガ」で朝起きた時見た、投網漁業の船を漕ぐ光景は、あまりにも印象的だった。同じ光景の生地を現地で買って持ち帰り、実家の荒井呉服店で仕立ててもらったチャイナドレスが、これ。(中略)生地は大西洋だけど、発想としてはパンパシフィックな感じ。」
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フランスとユーミンの秘密関係 (CCCメディアハウス, 2017)
「浮世絵がそうであったかのように、日本の古いものは海外で高い評価を受けてきました。そしてその事実を私たちは知っています。なのでそれらを見るとき、一度、外国人の目を借りてみる感性を私たちは手に入れてると思うのです。(中略)<満月のフォーチュン>などは、外国人が見た浮世絵やシノワズリを歌にしたというところがあります。フォーチュンという言葉は<フォーチュン・クッキー>から引っ張り出してきました。あのクッキーを前に、外国人が愉快そうにおみくじを取り出す姿。全体としてはまぜこぜなのだけれど、ラインはきっぱりとした浮世絵的な歌だと思います。」
管理人の私見ですが「水の中のASIAへ」のジャケットには 上記をいろいろ内包しているような雰囲気があるように思います。
南国の鬱蒼とした植物の中に建つ欧風建築には支配を象徴した豪奢さや傲慢さと、遥か遠くに追いやられてもなお捨てきれぬ誇りや郷愁があるように思います。支配される側にとっては屈辱の象徴であるとともに、圧倒的な力とまだ見ぬ世界への甘美な憧れの対象であったりもする。
暑い彼の地で凛として着物を着ていた日本人にもそんな複雑な想いがあったのではないか、、、そんな雰囲気を醸したジャケットだと思います。