【公演スケジュール】
35会場65公演
1991年
12月 4日 府中の森芸術劇場どりーむホール
12月 5日 府中の森芸術劇場どりーむホール
12月 6日 府中の森芸術劇場どりーむホール
12月10日 旭川市民文化会館大ホール
12月12日 帯広市民文化ホール大ホール
12月13日 釧路市民文化会館大ホール
12月25日 佐賀市文化会館大ホール
12月27日 鹿児島市民文化ホール第1ホール
12月28日 熊本市民会館
1992年
1月 7日 宇都宮市文化会館大ホール
1月 8日 大宮ソニックシティ大ホール
1月14日 高知県立県民文化会館オレンジホール
1月15日 香川県県民ホールグランドホール
1月17日 愛媛県県民文化会館メインホール
1月23日 福井・フェニックスプラザ大ホール
1月24日 石川厚生年金会館
1月27日 伊勢崎市文化会館大ホール
1月29日 徳山市文化会館
1月30日 倉敷市民会館
2月 1日 出雲市民会館大ホール
2月 3日 山梨県立県民文化会館大ホール
2月 4日 長野県県民文化会館大ホール
2月 6日 郡山市民文化センター大ホール
2月 7日 青森市文化会館大ホール
3月23日 横浜アリーナ
3月24日 横浜アリーナ
3月26日 横浜アリーナ
3月27日 横浜アリーナ
4月 1日 新潟市産業振興センター
4月 2日 新潟市産業振興センター
4月 5日 福岡国際センター
4月 6日 福岡国際センター
4月 7日 福岡国際センター
4月10日 浜松アリーナ
4月11日 浜松アリーナ
4月16日 広島サンプラザホール
4月17日 広島サンプラザホール
4月20日 ワールド記念ホール(神戸ポートアイランドホール)
4月21日 ワールド記念ホール(神戸ポートアイランドホール)
4月27日 仙台市体育館
4月28日 仙台市体育館
5月 7日 千葉・幕張メッセイベントホール
5月 8日 千葉・幕張メッセイベントホール
5月 9日 千葉・幕張メッセイベントホール
5月13日 盛岡市アイスアリーナ
5月14日 盛岡市アイスアリーナ
5月17日 名古屋市総合体育館レインボーホール
5月18日 名古屋市総合体育館レインボーホール
5月20日 名古屋市総合体育館レインボーホール
5月21日 名古屋市総合体育館レインボーホール
5月22日 名古屋市総合体育館レインボーホール
5月26日 大阪城ホール
5月27日 大阪城ホール
5月29日 大阪城ホール
5月30日 大阪城ホール
6月 4日 札幌・真駒内アイスアリーナ
6月 5日 札幌・真駒内アイスアリーナ
6月11日 国立代々木競技場第一体育館
6月12日 国立代々木競技場第一体育館
6月13日 国立代々木競技場第一体育館
6月15日 国立代々木競技場第一体育館
6月16日 国立代々木競技場第一体育館
6月17日 国立代々木競技場第一体育館
6月19日 国立代々木競技場第一体育館
6月20日 国立代々木競技場第一体育館
○ 情報はツアーパンフレットを参考にしています
【演奏曲】
Happy Birthday to You
満月のフォーチュン
情熱に届かない
遠雷
Valentine’s RADIO
ガールフレンズ
DOWNTOWN BOY
(リクエストコーナー)
9月の蝉しぐれ
インカの花嫁
千一夜物語
誰かがあなたを探してる
LOVE WARS
DESTINY
LATE SUMMER LAKE
DAWN PURPLE
(EC)
WANDERERS
天国のドア
14番目の月/オールマイティー
(リクエストコーナー)
よく歌われた曲:
海を見ていた午後、あの日にかえりたい、中央フリーウェイ、守ってあげたい、DANG DANG など
珍しい曲:
星のルージュリアン(12/4)、影になって(12/27)、パジャマにレインコート(1/17)、雨に消えたジョガー(2/4)、
木枯らしのダイアリー(2/6)、私のロンサムタウン(4/2)、恋人と来ないで(4/7)、ホタルと流れ星(5/8)、
5cmの向う岸(5/27)、手のひらの東京タワー(5/30)、「いちご白書」をもう一度(6/12)、コンパートメント(6/15)、
丘の上の光(6/16)、ビュッフェにて(6/19)、Corvett 1954 (6/20) など
○ 情報はFC会報「Yuming vol.39」、東京公演などを参考にしています
【出演者】
Drums: 江口信夫
Bass: 田中章弘
Guitar: 市川祥治、中川雅也
Keyboards: 武部聡志
Chorus: 高橋洋子、奥井雅美、水河姫綽
他アリーナ会場の「インカの花嫁」ではエキストラダンサーが登場しました。
○ 情報はツアーパンフレット、東京公演などを参考にしています
【グッズ】
ツアーパンフレット
※ 少なくとも4版を確認
1) ステージ写真なし、ホール日程のみが記載
2) ステージ写真追加、表紙裏の図案変更など
3) ツアー日程が千葉公演まで追記
4) ツアー日程が最終日まで追記
オリジナルテレフォンカード(台紙付き・2種)
腕時計
長袖Tシャツ
トレーナー
Gジャン(ブルー / ホワイト)
グッズを買うとオリジナルビニルバッグをもらえました。
○ 情報は現物で確認しています(情報をお待ちしています)
【主なクレジット】
Artist: Nobuo Eguchi, Akihiro Tanaka, Shoji Ichikawa, Masaya Nakagawa, Takebe Satoshi,
Artist: Yoko Takahashi, Masami Okui, Kihiro Mizukawa
Directed by Masataka Matsutoya
Stage Producer: Masahito Ohashi
Stage Planner: Marc Brickman
Stage Designer: Yasuji Nakamatsu, Tsuyoshi Yoshida
Music Director: Satoshi Takebe
Sound Designer: Akio Kawada
Lighting Designer: Marc Brickman
Lighting Coordinator: Mitsumasa Hayashi
Technical Director: Masatoshi Nakano
Electrical Effect Designer: Seiichi Tozuka
Maddie Rocky Synchronystem Arranger: Masataka Matsutoya, Satoshi Takebe
Video Concept Director: Marc Brickman
Projection Image Designer: Mark Fisher
Visual Supervisor: Akira Maejima
Costume Designer: Sachiko Ito
Hair Make Up Designer: Koki Takano
Choreographer: Ryoji Nakamura
General Management: Makoto Ohtake
Production Management: Ryo Kaizu
Artist Management: Chihiro Watanabe
Presented by Kirin
Supported by Toshiba EMI, Kirara Music Publisher
Produced by Kirarasha, Hands
Technical Aid by NEC Corporation
【チケット料金】
大宮公演: 全指 ¥5,150。
代々木公演: S席 ¥5,150、A席 ¥4,635。
横浜公演は新横浜プリンスのディナープランや宿泊プランもあり(¥12,000〜)
【3Dステージ】
【メモ】
・ アルバム「ドーン パープル」発売に伴うコンサートツアー。前半ホール会場を回り、後半は若干ステージを変更しアリーナ会場で行われました。
・
久しぶりにホール会場メインに制作されたステージ。テーマは「インナーワールドへの旅」だそうです。途中ドラムとキーボードスペースが左右に開くと、背面に巨大な9面マルチスクリーンが登場*。アリーナ会場では出だしから苗場でも披露されたアルバムジャケット姿のユーミンが水中から浮上するムービーに使用されていました*。またPaniと呼ばれる大型プロジェクタを使用して映像を投影できる紗幕がステージ全体を覆うようになっていました。この紗幕は表からの光を反射し、裏からの光はそのまま通すように出来ていたようで、映像を映しながら幕の向うが見えるようになっていました。ユーミンのステージの中では一番映像演出の占める割合が多かったツアーでした。
* 実は当サイトではホール演出の情報を持っておらず、雑誌に載ったゲネプロレポートとFC会報vol.38掲載のインタビューでこのムービーが苗場初出しだと窺えることから上記のように書いています。憶えていらっしゃる方、情報頂けるとありがたいです。「Sound&Recording」92.3号に府中の森芸術劇場公演と思われる写真が掲載されていますが、セットは奥の階段とサイドタワーを除いてアリーナ版とほぼ同じセットのように見えます。
・ 駆動型の照明装置ではバリライトに加え、テレスキャンを導入。電燈部本体が動くバリライトに対し、このテレスキャンは電燈部の先に延びたアームに付けられたミラーを動かすことにより光の向きを変えます。動かすのがミラー部だけなので、より速い動きをさせられるのがメリット、一方で機材が重く大きいため場所をとるのがデメリットのようです。telescan.frでは歴代のテレスキャンが紹介されています。この後、Xescanやもっとメカ的に発展したCyberLightなどの反射型のムービングライトもバリライトと並行して使われてゆきます。
・ このツアーの目玉企画として全会場でリクエストコーナーが行われました。苗場のコンサートで恒例の客席からリクエストを募り、武部聡志の演奏と共に即興で歌うというもの。ホール会場では実際にリクエストに当たった客をステージに上げて、アリーナ会場ではコーラスがマイクとハンディカムをもって客席に向かいユーミンと観客との掛け合いを巨大スクリーンに映しながら進行されました。ちなみにゲネプロでも本番通りリクエストコーナーをやったそうですが、取材に来ているマスコミなど業界関係者ばかりで手が挙がらず、ユーミンが無理やり逆指名したそうです(笑)
・ ツアーパンフの表紙はアルバムジャケットと同じ写真が使われていますが、ユーミンの目の部分にはプリズムレンズが貼りついています。このレンズを通してステージを覗くとより光の演出が楽しめるようになっていました。
・ 「KB SPECIAL」92年8月号では武部聡志が弾くキーボードシステムが詳しく掲載されています。武部氏は2台のキーボード(Rhodes MK-80、YAMAHA DX7 II D)を弾いていますが、実はここから出力されているのは音ではなく、MIDIという鍵盤がどう弾かれているかという制御情報で(MK-80からは直接音も出力しているようですが)、これが後段の音源装置を制御してようやく音として出力されミキサーに送られています。この音源装置の数がすさまじく、MK-80からはRoland MKS-20、AKAI S1000、E-mu PRO-FORMANCEの3台にパラでMIDIが送られており、これらの音声出力はSoundTraceのミキサーFM24に。DX7 II Dからは更に多く、AKAI S1000 2台、Roland MKS-80、Oberheim X-pander、YAMAHA DX7 II FD、KORG M1Rの計6台にパラで送信、これらからの音声出力がVCAペダルのVX-1000を通してやはりFM24に送られています。FM24では(行って来い含め)結局10ch以上のステレオ入力がミックスされています。武部さんの弾く2台とそれ以降の音源装置はMacのPerformerにより制御されており、おそらくこのPerformerをマニュピレーター(ユーミンではお馴染みの山中さん)によるマニュアルとマディロッキーによるSMPTE信号で制御し音色などを切り替えている、これにより武部さんは演奏のみに集中できるという感じだと思います。まだ入力側のキーボードという範囲だけでこれだけのシステムが組まれているという事に気が遠くなりますね。更に更にシンセとパーッションを担当されているマニュピレーターがもうひと方いらっしゃり(飯田さん)、こちらの機材量はもっとすさまじく、YAMAHA DX7 II+SPX900、E-mu Proteus 2台、Roland D-550、同MKS-20、同JD-800、同R-8M 2台、KORG M1R、AKAI S1000D 9台!!。各装置からの出力はステレオ11ch、モノ7chで、これらを2台のミキサーTEAC M1016で受けて、後段のPA担当に渡しているようです。これに加え制御用の同期を担う機材もあり、とにかくすごい量です。
・
「ProSOUND」92年10月号には代々木公演のSPシステムが紹介されています。すべてMeyer Soundで、片側:上部[MSL-10 x2, DS2 x3]、下部[MSL-10 x2, DS2 x3]、SW[650-R2 x6] 合計重量2.5t。スピーカーをリギングしていた両サイドのタワーは16mもありました。(なお今のところ当サイトの3Dモデルには反映していません。あのコーナーは機材についてはテキトーです。)
本特集のメインコンテンツはMeyer Soundのボブ・マッカーシー氏による「SIMの開発と変遷」。ボブ氏の経歴、83年からのSIMシステムの変遷、SIMによる測定プロセスの説明、今後の展望などが14ページに渡って語られています。SIMの役割は望まれない機材やホールの音響特性を測定し、これをパラメCP-10でキャンセルし、謂わば音場を一旦ホワイトキャンバス化してサウンドデザイナーやミキサーに渡すことです。測定にはなんらかの入力信号が必要ですが、これが特定の測定用信号ではなく、進行中のコンサートの音源でもよい、つまりはコンサート進行中にも刻々変わる伝達系を測定出来るというところが画期的で重宝されました。これまでどちらかと言うとエンジニアのフィジカルに頼っていた作業に、サイエンスを持ち込み音場の特性を数値化(もっと言えば形式知化)し、音場補正と音作りを概念的にも作業的にも切り分けたところがコンサート分野への大きな貢献であったと言えます。一方で、理論よりも個人技や経験を重んじる職人気質のエンジニアたちに受け入れてもらうのに苦労していたようですが、ユーミンコンサートは80年代半ばよりいち早くこれを受け入れ、SIM運用と改善の機会を提供してきました。ボブ氏も毎度来日していたようです。当サイトのツアーページを順番に見られている方は「またSIMの話か」と思われるかもしれませんが、毎度どこかの専門誌がユーミンコンサートの(演出内容だけでなく)システムについて特集を組んでおり、それだけ業界が注目していたということではないでしょうか。SIMは現在もユーミンコンサートで使われていますし、90年代後半以降、PC上で動く簡易ソフトウェアの登場も手伝い、音場測定そのものがコンサート以外も含めた様々な分野でより一般的なプロセスになっていきます。