KIRIN LAGER PRESENTS

YUMI MATSUTOYA

DAWN PURPLE

TOUR 1991-1992

 

 

【公演スケジュール】

 

35会場65公演

1991

    12 4  府中の森芸術劇場どりーむホール

    12 5  府中の森芸術劇場どりーむホール

    12 6  府中の森芸術劇場どりーむホール

    1210  旭川市民文化会館大ホール

    1212  帯広市民文化ホール大ホール

    1213  釧路市民文化会館大ホール

    1225  佐賀市文化会館大ホール

    1227  鹿児島市民文化ホール第1ホール

    1228  熊本市民会館

1992

     1 7  宇都宮市文化会館大ホール

     1 8  大宮ソニックシティ大ホール

     114  高知県立県民文化会館オレンジホール

     115  香川県県民ホールグランドホール

     117  愛媛県県民文化会館メインホール

     123  福井・フェニックスプラザ大ホール

     124  石川厚生年金会館

     127  伊勢崎市文化会館大ホール

     129  徳山市文化会館

     130  倉敷市民会館

     2 1  出雲市民会館大ホール

     2 3  山梨県立県民文化会館大ホール

     2 4  長野県県民文化会館大ホール

     2 6  郡山市民文化センター大ホール

     2 7  青森市文化会館大ホール

 

     323  横浜アリーナ

     324  横浜アリーナ

     326  横浜アリーナ

     327  横浜アリーナ

     4 1  新潟市産業振興センター

     4 2  新潟市産業振興センター

     4 5  福岡国際センター

     4 6  福岡国際センター

     4 7  福岡国際センター

     410  浜松アリーナ

     411  浜松アリーナ

     416  広島サンプラザホール

     417  広島サンプラザホール

     420  ワールド記念ホール(神戸ポートアイランドホール)

     421  ワールド記念ホール(神戸ポートアイランドホール)

     427  仙台市体育館

     428  仙台市体育館

     5 7  千葉・幕張メッセイベントホール

     5 8  千葉・幕張メッセイベントホール

     5 9  千葉・幕張メッセイベントホール

     513  盛岡市アイスアリーナ

     514  盛岡市アイスアリーナ

     517  名古屋市総合体育館レインボーホール

     518  名古屋市総合体育館レインボーホール

     520  名古屋市総合体育館レインボーホール

     521  名古屋市総合体育館レインボーホール

     522  名古屋市総合体育館レインボーホール

     526  大阪城ホール

     527  大阪城ホール

     529  大阪城ホール

     530  大阪城ホール

     6 4  札幌・真駒内アイスアリーナ

     6 5  札幌・真駒内アイスアリーナ

     611  国立代々木競技場第一体育館

     612  国立代々木競技場第一体育館

     613  国立代々木競技場第一体育館

     615  国立代々木競技場第一体育館

     616  国立代々木競技場第一体育館

     617  国立代々木競技場第一体育館

     619  国立代々木競技場第一体育館

     620  国立代々木競技場第一体育館

 

                                ○ 情報はツアーパンフレットを参考にしています 

                  

 

【演奏曲】

 

Happy Birthday to You

満月のフォーチュン

情熱に届かない

遠雷

Valentines RADIO

ガールフレンズ

DOWNTOWN BOY

(リクエストコーナー)

9月の蝉しぐれ

インカの花嫁

千一夜物語

誰かがあなたを探してる

LOVE WARS

DESTINY

LATE SUMMER LAKE

DAWN PURPLE

EC

WANDERERS

天国のドア

14番目の月/オールマイティー

 

(リクエストコーナー)

よく歌われた曲:

海を見ていた午後、あの日にかえりたい、中央フリーウェイ、守ってあげたい、DANG DANG など

珍しい曲:

星のルージュリアン(12/4)、影になって(12/27)、パジャマにレインコート(1/17)、雨に消えたジョガー(2/4)、

木枯らしのダイアリー(2/6)、私のロンサムタウン(4/2)、恋人と来ないで(4/7)、ホタルと流れ星(5/8)、

5cmの向う岸(5/27)、手のひらの東京タワー(5/30)、「いちご白書」をもう一度(6/12)、コンパートメント(6/15)、

丘の上の光(6/16)、ビュッフェにて(6/19)、Corvett 1954 (6/20) など

 

                                ○ 情報はFC会報「Yuming vol.39」、東京公演などを参考にしています 

 

 

 

【出演者】

 

Drums: 江口信夫

Bass: 田中章弘

Guitar: 市川祥治、中川雅也

Keyboards: 武部聡志

Chorus: 高橋洋子、奥井雅美、水河姫綽

他アリーナ会場の「インカの花嫁」ではエキストラダンサーが登場しました。

 

                                ○ 情報はツアーパンフレット、東京公演などを参考にしています 

 

 

 

【グッズ】

 

ツアーパンフレット

※ 少なくとも4版を確認

       1) ステージ写真なし、ホール日程のみが記載

       2) ステージ写真追加、表紙裏の図案変更など

       3) ツアー日程が千葉公演まで追記

       4) ツアー日程が最終日まで追記

オリジナルテレフォンカード(台紙付き・2種)

腕時計

長袖Tシャツ

トレーナー

Gジャン(ブルー / ホワイト)

 

グッズを買うとオリジナルビニルバッグをもらえました。 

 

                                ○ 情報は現物で確認しています(情報をお待ちしています) 

 

 

 

【主なクレジット】

 

Artist: Nobuo Eguchi, Akihiro Tanaka, Shoji Ichikawa, Masaya Nakagawa, Takebe Satoshi,

Artist: Yoko Takahashi, Masami Okui, Kihiro Mizukawa

 

Directed by Masataka Matsutoya

 

Stage Producer: Masahito Ohashi

Stage Planner: Marc Brickman

Stage Designer: Yasuji Nakamatsu, Tsuyoshi Yoshida

Music Director: Satoshi Takebe

Sound Designer: Akio Kawada

Lighting Designer: Marc Brickman

Lighting Coordinator: Mitsumasa Hayashi

Technical Director: Masatoshi Nakano

Electrical Effect Designer: Seiichi Tozuka

Maddie Rocky Synchronystem Arranger: Masataka Matsutoya, Satoshi Takebe

Video Concept Director: Marc Brickman

Projection Image Designer: Mark Fisher

Visual Supervisor: Akira Maejima

Costume Designer: Sachiko Ito

Hair Make Up Designer: Koki Takano

Choreographer: Ryoji Nakamura

 

General Management: Makoto Ohtake

Production Management: Ryo Kaizu

Artist Management: Chihiro Watanabe

 

Presented by Kirin

Supported by Toshiba EMI, Kirara Music Publisher

Produced by Kirarasha, Hands

Technical Aid by NEC Corporation

 

 

 

【チケット料金】

大宮公演: 全指 ¥5,150

代々木公演: S席 ¥5,150A席 ¥4,635

横浜公演は新横浜プリンスのディナープランや宿泊プランもあり(¥12,000〜)

 

 

3Dステージ】

 

 

 

【メモ】

 

   アルバム「ドーン パープル」発売に伴うコンサートツアー。前半ホール会場を回り、後半は若干ステージを変更しアリーナ会場で行われました。

   久しぶりにホール会場メインに制作されたステージ。テーマは「インナーワールドへの旅」だそうです。途中ドラムとキーボードスペースが左右に開くと、背面に巨大な9面マルチスクリーンが登場*。アリーナ会場では出だしから苗場でも披露されたアルバムジャケット姿のユーミンが水中から浮上するムービーに使用されていました*。またPaniと呼ばれる大型プロジェクタを使用して映像を投影できる紗幕がステージ全体を覆うようになっていました。この紗幕は表からの光を反射し、裏からの光はそのまま通すように出来ていたようで、映像を映しながら幕の向うが見えるようになっていました。ユーミンのステージの中では一番映像演出の占める割合が多かったツアーでした。
* 実は当サイトではホール演出の情報を持っておらず、雑誌に載ったゲネプロレポートとFC会報vol.38掲載のインタビューでこのムービーが苗場初出しだと窺えることから上記のように書いています。憶えていらっしゃる方、情報頂けるとありがたいです。「Sound&Recording92.3号に府中の森芸術劇場公演と思われる写真が掲載されていますが、セットは奥の階段とサイドタワーを除いてアリーナ版とほぼ同じセットのように見えます。

   駆動型の照明装置ではバリライトに加え、テレスキャンを導入。電燈部本体が動くバリライトに対し、このテレスキャンは電燈部の先に延びたアームに付けられたミラーを動かすことにより光の向きを変えます。動かすのがミラー部だけなので、より速い動きをさせられるのがメリット、一方で機材が重く大きいため場所をとるのがデメリットのようです。telescan.frでは歴代のテレスキャンが紹介されています。この後、Xescanやもっとメカ的に発展したCyberLightなどの反射型のムービングライトもバリライトと並行して使われてゆきます。

   このツアーの目玉企画として全会場でリクエストコーナーが行われました。苗場のコンサートで恒例の客席からリクエストを募り、武部聡志の演奏と共に即興で歌うというもの。ホール会場では実際にリクエストに当たった客をステージに上げて、アリーナ会場ではコーラスがマイクとハンディカムをもって客席に向かいユーミンと観客との掛け合いを巨大スクリーンに映しながら進行されました。ちなみにゲネプロでも本番通りリクエストコーナーをやったそうですが、取材に来ているマスコミなど業界関係者ばかりで手が挙がらず、ユーミンが無理やり逆指名したそうです(笑)

   ツアーパンフの表紙はアルバムジャケットと同じ写真が使われていますが、ユーミンの目の部分にはプリズムレンズが貼りついています。このレンズを通してステージを覗くとより光の演出が楽しめるようになっていました。 

   KB SPECIAL928月号では武部聡志が弾くキーボードシステムが詳しく掲載されています。武部氏は2台のキーボード(Rhodes MK-80YAMAHA DX7 II D)を弾いていますが、実はここから出力されているのは音ではなく、MIDIという鍵盤がどう弾かれているかという制御情報で(MK-80からは直接音も出力しているようですが)、これが後段の音源装置を制御してようやく音として出力されミキサーに送られています。この音源装置の数がすさまじく、MK-80からはRoland MKS-20AKAI S1000E-mu PRO-FORMANCE3台にパラでMIDIが送られており、これらの音声出力はSoundTraceのミキサーFM24に。DX7 II Dからは更に多く、AKAI S1000 2台、Roland MKS-80Oberheim X-panderYAMAHA DX7 II FDKORG M1Rの計6台にパラで送信、これらからの音声出力がVCAペダルのVX-1000を通してやはりFM24に送られています。FM24では(行って来い含め)結局10ch以上のステレオ入力がミックスされています。武部さんの弾く2台とそれ以降の音源装置はMacPerformerにより制御されており、おそらくこのPerformerをマニュピレーター(ユーミンではお馴染みの山中さん)によるマニュアルとマディロッキーによるSMPTE信号で制御し音色などを切り替えている、これにより武部さんは演奏のみに集中できるという感じだと思います。まだ入力側のキーボードという範囲だけでこれだけのシステムが組まれているという事に気が遠くなりますね。更に更にシンセとパーッションを担当されているマニュピレーターがもうひと方いらっしゃり(飯田さん)、こちらの機材量はもっとすさまじく、YAMAHA DX7 IISPX900E-mu Proteus 2台、Roland D-550、同MKS-20、同JD-800、同R-8M 2台、KORG M1RAKAI S1000D 9!!。各装置からの出力はステレオ11ch、モノ7chで、これらを2台のミキサーTEAC M1016で受けて、後段のPA担当に渡しているようです。これに加え制御用の同期を担う機材もあり、とにかくすごい量です。

   ProSOUND9210月号には代々木公演のSPシステムが紹介されています。すべてMeyer Soundで、片側:上部[MSL-10 x2, DS2 x3]、下部[MSL-10 x2, DS2 x3]SW[650-R2 x6] 合計重量2.5t。スピーカーをリギングしていた両サイドのタワーは16mもありました。(なお今のところ当サイトの3Dモデルには反映していません。あのコーナーは機材についてはテキトーです。)
本特集のメインコンテンツはMeyer Soundのボブ・マッカーシー氏による「SIMの開発と変遷」。ボブ氏の経歴、83年からのSIMシステムの変遷、SIMによる測定プロセスの説明、今後の展望などが14ページに渡って語られています。SIMの役割は望まれない機材やホールの音響特性を測定し、これをパラメCP-10でキャンセルし、謂わば音場を一旦ホワイトキャンバス化してサウンドデザイナーやミキサーに渡すことです。測定にはなんらかの入力信号が必要ですが、これが特定の測定用信号ではなく、進行中のコンサートの音源でもよい、つまりはコンサート進行中にも刻々変わる伝達系を測定出来るというところが画期的で重宝されました。これまでどちらかと言うとエンジニアのフィジカルに頼っていた作業に、サイエンスを持ち込み音場の特性を数値化(もっと言えば形式知化)し、音場補正と音作りを概念的にも作業的にも切り分けたところがコンサート分野への大きな貢献であったと言えます。一方で、理論よりも個人技や経験を重んじる職人気質のエンジニアたちに受け入れてもらうのに苦労していたようですが、ユーミンコンサートは80年代半ばよりいち早くこれを受け入れ、SIM運用と改善の機会を提供してきました。ボブ氏も毎度来日していたようです。当サイトのツアーページを順番に見られている方は「またSIMの話か」と思われるかもしれませんが、毎度どこかの専門誌がユーミンコンサートの(演出内容だけでなく)システムについて特集を組んでおり、それだけ業界が注目していたということではないでしょうか。SIMは現在もユーミンコンサートで使われていますし、90年代後半以降、PC上で動く簡易ソフトウェアの登場も手伝い、音場測定そのものがコンサート以外も含めた様々な分野でより一般的なプロセスになっていきます。