オリジナル発売日:1984.9.1
発売中のDVD:TOBF-5147 [EXPRESS/TOSHIBA EMI]
【リリースデータ】
VHS hi-fi
TT12-1070HI * 1984.9.1 * エキスプレス/東芝EMI * \12,000
タイトルステッカーあり。
Beta hi-fi
TT12-1070FI * 1984.9.1 *
エキスプレス/東芝EMI * \12,000
タイトルステッカーあり。
LD
LO98-1007 * 1984.9.29 * エキスプレス/東芝EMI * \9,800→9.538(9,260)
タイトルステッカーあり。
本編以前の東芝EMIロゴ映像、レーベル面の柄が2種類ある。
片面のみ収録で、0チャプタースタート。
VHD
VO98-1007 * 1984.9.29 * エキスプレス/東芝EMI * \9,800
タイトルステッカーあり。
VHS (欧州向け)
MVP 99 1072 2 * 1985.3.25 [1] * PICTURE MUSIC/EMI Services Benelux B.V. Uden
歌詞と日本語台詞に英語字幕あり。
VHS (北米向け)
R0340VH * 1985.5 [1]* SONY MUSIC ENTERTAINMENT *
歌詞と日本語台詞に英語字幕あり。
8mm
8T98-1001 * 1985.7.21 [2] * エキスプレス/東芝EMI * \9,800
VHS hi-fi
TT48-1240HI * 1988.6.5 * エキスプレス/東芝EMI * \4,800→4,635(4,500)
東芝EMI BEST NOW シリーズとして発売。
Beta hi-fi
TT48-1240FI * 1988.6.5 * エキスプレス/東芝EMI * \4,800
東芝EMI BEST NOW シリーズとして発売。
DVD
TOBF-5147 * 2002.7.17 *
エキスプレス/東芝EMI * \4,500(4,286)
片面2層、LPCMステレオ/D.D.5.1chサラウンド。
ボーナストラックとして監督ストーム・トーガソンの最新インタビューを追加収録。
ストームが新たにジャケットをデザイン。ケースはCDと同じサイズ。
DVD(期間限定)
TOBF-5349 * 2004.11.10 * エキスプレス/東芝EMI * \2.940
「VIVA! 6x7」発売に合わせて2005年1月31日までの期間限定廉価再発。
トールケース仕様。
[1] 「ビデオプレス」82.2.15号より
[2] 「オリコン」85.08.19号より
【クレジット】
FEATURED CAST
Anthony Gilding Johnny Maxim Paul Mihell David Gale Sarah Collier Gemma Harding Bob Flag Liam Grundig Simon Eden Elaine Ashley Richard Cornuelle Catherine Chevalier Emiko Alex Henderson James Long |
DANCERS
Lesley Bryant Annie Cox Janis Jaffer Jill Porter Chris Blagdon Paul Surety Nigel Nicholson Marta Welmowska Jeffrey Wyn Peter Darby Anastasia Bertram Kerry Murphy
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Musicians ‘The Ultra White Lovers’
Assistant Producer: Anthony Taylor, Sarah Wilson
Camera Operator: Steve Tickner
Focus Puller: Barry Ackroyd
Electrician: Terry Hunt
Spark: Andy Martin
Sound Engineer: Ian Voight
Grip: Olly Hoeben
Locations: Paul Raphael
Wardrobe: Andrea Galer
Make up/Hairdresser: Michy
Stylist/Props: Transformer
Choreographers: Jimmy Cameron, Ceris Vivian
Prod, Assistants: Philip Richardson, Alex Panton, Crispin Sharp
Directors Assistant: Careen Hertzog
Client Liaison: Richard Evans
Translator: Kei Nishimura (Toshiba EMI)
Yumi’s Personal Assistant: Bino Honda
Titles: ICON/tact
Editing: Rick Elgwood, Dave Gardener, Colin Green, Adam Grant
Dubbing: Richard Anstead
Filmed on Location in London & Venice
Special thanks to: CIGA Hotel Group, The Excelsior Hotel, Venice.
Cover Design (‘84original): ICON/tact
Cover Design (‘04renewal): Storm Thorgerson and Lee Baker
Cover photograph: Rupert Truman
Artwork: Lee Baker
Directed by Storm Thorgerson
Produced by Aubrey Powell
Director of Photography Peter Christopherson
All music produced by Masataka Matsutoya
All songs written by Yumi Matsutoya
A Green Back Production
【主な売上記録】
ビデオプレス: 最高位2位、9.7万本以上
ちなみに同時期の他のビデオ売上本数は「風の谷のナウシカ」20万本以上、「超時空要塞マクロス」14万本以上、
音楽ものではマイケルジャクソン「スリラー」11万本以上、菊池桃子「MOMOKO IN BUDOKAN」11万本以上、矢沢永吉「ヒストリー」10万本以上
・ ユーミン扮する“ビノ”の見た夢の世界を描いた58分のミュージックビデオ。ユーミンは「アーティストムービー」と呼んでいました。これまでのレコード収録の曲を使ったビデオクリップがストーリーの中で次々と繋がっていくような構成。撮影はヒプノシスの後身にあたるグリーンバックフィルムズ、監督はストーム トーガソン。ユーミンサイドが積極的かかわった初の(公認?)ビデオ作品。
・ プロモーションビデオの域を超えた長編のミュージックビデオは日本人アーティスト初で、ベニス、ロンドンなどで50日に亘るロケを敢行、発表された製作費は1億5千万円。MTVのヒットなどもあり、日本の各レコード会社が映像に力を入れようとしていた時期で、製作費は従来のミュージックビデオの数倍、発売前から「目標5万本」と東芝EMIがプレスで豪語する売れることを前提に作られた目玉商品がこの作品でした。ユーミン自身は「中道で完成度の高いもの」、「古典になるようなビデオ」を作りたかったとのこと。
・ グリーンバックは1台のカメラで1シーンに使うあらゆるカットを順番に撮っていくスタイルだそうで、繰り返しが多いため演者もスタッフも1シーンの撮影にものすごく時間と体力、集中力を必要とします。特にストーム監督がこれを強力に推し進める核のような人だそうで、ユーミンは「監督一人がとにかく異常」「今まであった事のない天才!」「私も大方の人よりはエネルギー的には勝ってたんだけど、監督にはどうしても追いつけなかったのね。」と振り返っています。ただ、スタッフがダウンしていくなか、ユーミンは休日も曲書きと買い物に大忙しだったそうです。
・ 制作に関するエピソード(FC会報「Yuming Vol.20」、GB '84.10号などより)
・ 当初ユーミンサイドからの候補曲は30曲前後、18曲に絞ったのち、前年のハワイ旅行中にヒプノシスとミーティングの結果「オールマイティ」「グループ」を含む10曲構成に。ハワイ滞在時ヒプノシスは「NIGHT WALKER」「ずっとそばに」などのビデオクリップを制作。日本とジャカルタロケで「スラバヤ通りの妹へ」を撮影する予定もあったそうですが、制作費の都合でかなわなかったそうです。
・ ロンドンロケ
ホテルラッセルで「時のないホテル」、ソーホーで「街角のペシミスト」撮影。
「時のないホテル」のシーン設定は異星人による地球のプレゼンテーションなんだそうです。
・ ベニスロケ
1週間ほどベニスに滞在、「経る時」や、富豪の家を借り切って「DANG DANG」の撮影が行われました。
その富豪の家での撮影の時、ユーミンは疲労と食あたりでベッドに横になりながら撮影したそうです。ストーム監督から「丁度青い顔が良かった」と言われたとのこと。翌日、病院でおしりに注射を2本打たれたそうです。ユーミン曰く「ベニスの注射は痛かった」。
・ ロンドンロケ
郊外で「DANG DANG」撮影、ハリーポッターでも有名なキングスクロス駅でオープニングを撮影。駅のホームのシーンでは実際に運行中の列車を使い撮影が行われたそうです。また1,500万円で1両列車を貸し切っての撮影も行われました。
シェパードマーケットを3日間借り切り「ハートブレイク」を撮影。ずぶ濡れの状態で100テイクほど撮影したとか。
「ツバメのように」はケンジントンにある教会の地下を改造して作られたフォトスタジオで撮影。ユーミンはこの曲が一番このチームらしく、お気に入りなんだそうです。
・ ウェールズロケ
「不思議な体験」を撮影。岩場のシーンは足元が悪く、風も強く体感-10度くらいの極寒だったそうです。あまりの厳しい環境に涙が自然にあふれ雪山のように眠くなってしまったそうです。
・ 日本発売の翌年には海外盤がアメリカ、カナダ、イギリス他ヨーロッパなどで発売されました。「ビデオプレス」85.2.15号の記事によると海外向けにも結構プロモーションをしていたようで、欧州向けには84年のカンヌVIDCOM‘84に出展、ビデコムの機関誌やビルボードに広告を掲載、北米向けにもMTV「ロンドンコーリング」で撮影中のユーミンのインタビューと「ハートブレイク」を放送。ただどちらかというとレコード会社主導で行っており、ユーミン本人は海外進出のつもりはなく当時のインタビューでも「日本語の詞が重要なので、日本語の通じない場所で無理して歌うつもりはない」という旨を語っています。
・ 発売3ヵ月前の5月29日、新高輪プリンスでマスコミ関係者200人を集め製作完了記者会見が行われました。この時点ではまだビデオは完成しておらず、このビデオを素材にしたフジフィルムのCM(「DANG DANG」「DESTINY」)が上映されました。また7月と8月には日本中で試写会ツアーが行われています(7/23 東京・よみうりホール、7/28 福岡・都久志ホール、8/1 仙台・市民会館、8/4 札幌・道新ホール、8/6 大阪・厚生年金会館、8/7 広島・東区民文化センター、8/15 名古屋・芸術創造センター、8/22* 大阪・阪急ファイブオレンジルーム、8/29* 東京・安田生命ホール。情報は「セブンティーン」84.7.17号より、*はFC会報 vol.21より)。8/22, 8/29はFC主催イベント。7/23にはユーミンも登場。
・ オリジナル発売のVHS、Beta、LD、VHD、US版はそれぞれジャケットのカラーパターンが違います。8mmはVHDと、欧版は日本版VHSと同じ。
・ キャッチコピー 「すべてのドアがミステリアス。ユーミンだから、閉じることのできない 映像がここに。」 。 朝日新聞8/31朝刊には全段広告を掲載。「YUMING IS HEAR」と書かれたこの広告にしか使われていないデザインで、恐らくユーミン初の全段広告ではないかと思われます。